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歌はあくび?鼻腔共鳴を増やして響かせる発声方法!あくびの歌【ボイトレ】

歌はあくび?鼻腔共鳴を増やして響かせる!あくびの歌【ボイトレ】

どうも、声楽家&ボイストレーナーのとらよし(@moritora810)です。私は10年以上クラシックの声楽を学んできましたが、今日ご紹介するメソードは私も1年間ぐらい実践をして実際に効果があったやり方になります。

もし今歌を学んでいる方で悩んでいる方がいたら、こちらの方法を是非試してみてください!(※ジャンルを問わずクラシックだけではなく、ポップスやゴスペルを歌う方にも効果があります。)

というわけで、今回お話する内容は「あくびをして鼻腔共鳴を増やして響かせる!」というお話です。

まずは先に「鼻腔共鳴」というのがなんなのかについて理解していきましょう。下の図をご覧ください!

鼻腔共鳴はどこに響かせる?

この図は人体を横からとった断面図ですが、もう一目瞭然で鼻腔の空間がもっとも広いことが分かります。

歌では「声を響かせる」ことによって、いわゆる「歌声」「美しい声」というものを探求していきます。

「響く」ということは「空間に音を鳴らして響かせている」というイメージです。

声が響くにはスペースが必要

まず大前提として、響くにはスペース(空間)が必要です。狭い空間では響くということは現象としては起きないかと思います。

そしてもう少し述べると、私たちは声を響かせたいわけですから、私たちの中で響いた音を作りたいというわけです。

そのため、私たちは自分の中の空間を意図的に広げたり、あるいは空間のある場所を響かせることが出来れば良い声に近づきます。

それがこの鼻腔共鳴です。鼻腔には広い空間があり、この部分を響かせることが出来れば発声としては一つ目の段階をクリアしたと言えます。

声が外に出る「道」をイメージする

人体の中で言えば、図にある「声門」と呼ばれるところから「声(音)」が作り出されます。

そして、それが「どこを通って身体の外に出るのか、どこを響かせてから身体の外に出るのか」で声と言うものが変わってきます。

この声がどこを通るかのときに、鼻腔の方向を通って声が出て行くということ、つまり、歌う時には鼻腔を十分に響かせる(鼻腔共鳴)させることによって、声を普段の声(地声)とは違ったものにします。

そしてそれこそが、私たちが目指している「歌声」ということになります。

この鼻腔共鳴といったことは「ボイスポジション」というものとも関係があります。

ボイスポジションというのは、「どこから息がでるのか」という「声の出口」のお話です。

声の出口が結果的にボイスポジションと呼ばれる

ボイスポジションとは、声の位置のことです。

では一体全体なんのことかと言えば、ボイスポジションとは先ほども述べたように声が響いている場所、どこから息(声)が出ているのかということです。

このポジションが低い人は鼻腔共鳴の割合が低く、響きの割合が下の方、喉の方であることが多いです。

ボイスポジションを高くするということは、簡潔に述べて鼻腔共鳴、鼻腔の方、ハミングの方に声を集めることを意味します。

もしレッスンに通っている人でボイスポジションが低いと言われたら、そっちの方を響かせる練習をすることをお勧めします!それはこのあくびのメソードでも実践が可能です。

あくびのメソード

「歌う時はあくびのような口で!」と言われたことのある方も多いかもしれません。

発声練習の曲には「あくびの歌」という有名な曲もあって、「あくびが出るよ~あぁあぁあ~♪」と歌ったりします。

実はこの「あくび」というメソードはプロも実践している非常に優れた方法です。

あくびには大別して3つのメリットがあります。それは以下のようなものです。

  1. 口の中の空間を広げる
  2. 深い呼吸でリラックスすることができる
  3. 喉が下に落ちる

口の中を拡げると軟口蓋が上がる

まず最初の「口の中の空間を広げる」というのはそのままの意味です。

これは歌の世界で「あける」という言い方をしますが、歌では口の中の空間、あるいは先ほどお話した鼻腔空間を広げておく必要があります。

またこれは軟口蓋と呼ばれる周辺を拡げる感覚とも似ています。口の中の空間は広ければ広いほど響く容量が増えます。

軟口蓋を上に上げて!という先生も多いですが、目指していることは同様です。

軟口蓋を上げるには吐きそうになるところを探す

軟口蓋を上の方に上げるには、吐きそうになるようなポイントを探すと上手く行きます。

喉の奥を拡げて、縦に開けるような感じです。これをするだけで歌声が明らかに変わることも多いので、是非試してみてください。

あくびで呼吸も深くできる

次のメリットは「深い呼吸でリラックスすることができる」ということです。

あくびをするときに身体を固めて、息を止めて行うことはまず不可能です。

人はあくびをするとき、非常にリラックスした状態で息を流しながら行います。

この「リラックスした身体」と「息を止めない」という状態は歌唱にとてもよい影響を与えます。リラックスについては、下の記事で腹式呼吸についてもまとめているので確認してみてください。

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あくびで喉ぼとけも下に落とせる

最後に「喉が下に落ちる」というメリットです。歌うときの発声において、喉が高い位置にあるのはあまり良いこととはされていません。

もちろん、音色の関係で薄い声を使いたいときには意図的に喉を上げるというテクニックがありますが、基本的には「喉は下に落ちている方が発声にとってBetterです。」

そのため、この「あくび」を使うことで、喉を下に落としながら声をよくすることが可能です。

これは表情筋の筋トレなどの方法で更に効果を高めることも可能です。これも次の記事でまとめています。

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あくびで鼻腔共鳴を増やす実践方法とまとめ

では実践方法についてです。歌の中でこのメソードをどうやってやるのかといえば、それは、「ブレスをするときにあくびのような口で吸うことを意識する」ということになります。

歌の発声では声を出す前の準備が一番大切です。出してしまった後に声を変えることはできません。それであれば、「声を出す前に良い声を出す」ということが必要不可欠なのです!

そのための準備の一つがこの「あくび」であると言えます。鼻腔の空間を広げて、軟口蓋(喉)もあけて、喉を落とす。そしてたっぷりと息を吸う

こんなに沢山のメリットを一気に得られるのですから、使わない手はありません。

またその次の段階としては、その「あくび」の口の形で歌を歌うということがあります。その状態で、声を鼻腔の方向、あるいは歯の後ろに声を当てるようなイメージで出していきます。

まとめてると次のような手順になります。

あくびを歌に取り入れる方法

step
1
ブレスをするときにあくびの口で吸うことを意識する。

step
2
歌う時はあくびのときの口の中の状態をキープする。

step
3
声を鼻腔や上前歯の後ろに充てるイメージで声を前に出す。

あくびのメソードは特に、舌や舌根を柔らかくするというメリットもあります。ただし、私の場合はこのメソードの効果が出るまで少し時間が必要でした。何度もすることで口の内部が柔らかく、ストレッチされ、また鼻腔や軟口蓋が開きやすくなってきます。是非、声を出す前のストレッチやブレスの方法として試してみてください!きっと良い効果が得られると思います。

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