ミュージカル『オペラ座の怪人』はどんな話?あらすじを簡単解説!
今回は、ミュージカル『オペラ座の怪人』のあらすじを簡単にご紹介します。
このミュージカルは有名な『劇団四季』でも繰り返し上演されています。観たことがないという方でも、タイトルは聞いたことがあるのではないでしょうか?
では、『オペラ座の怪人』はどんな話なのでしょうか。今回は初心者の方でも分かりやすいように、簡単にあらすじや解説をまとめました。
とても悲しい物語ですが、その中に美しさや芸術があります。オペラ座の怪人の世界へとお連れしましょう。
ミュージカル『オペラ座の怪人』 主な登場人物
・オペラ座の怪人 ファントム
素顔を仮面で隠している上に、オペラ座の地下に住んでいる謎の男。不気味な外見をしていますが、音楽の才能を持っています。コーラスガール(脇役)でしかなかったクリスティーヌ・ダーエの歌声の美しさに誰よりも早く気が付き、彼女の音楽の先生になります。
・クリスティーヌ・ダーエ
天使のような美しい歌声、底知れぬ才能を持ちながらも、ずっと脇役のコーラスガールでした。しかしオペラ座で起きた事故によって、それまでの主役が失脚。代役としてプリマの座を射止めることになります。
・ラウル・シャニュイ子爵
オペラ座のパトロン。実はクリスティーヌとは幼馴染でした。彼女が代役として主演を務める舞台を観たときに、幼馴染だったことを思い出します。
・カルロッタ・ジュディチェルリ
オペラ座のプリマでしたが、事故に遭い、主役の座をクリスティーヌに渡すことになってしまいます。その「事故」もオペラ座の怪人に仕組まれたものでした。
ミュージカル『オペラ座の怪人』 簡単あらすじ
1905年のパリ・オペラ座から1881年に時が巻き戻る
舞台は1905年のパリ・オペラ座から始まります。オペラ座ではオークションが開催されていて、様々な舞台道具が出品されていました。
ラウルという名の年老いた男性が、猿のオルゴールを手に取りました。
そしてオークションの支配人が、その昔オペラ座に住み着いていた「オペラ座の怪人」について語り始めるのです。物語は回想という形で、1881年に巻き戻ります。
歌姫カルロッタを襲う事故と代役に抜擢されたクリスティーヌ・ダーエ
パリ・オペラ座には不思議な…同時に恐ろしい噂がありました。オペラ座の地下には「怪人」が住んでいて、劇団員たちに危害を加えてくると。
実はその頃のオペラ座には不可解な事件が多発していて、全て彼が引き起こしたものだと言われていたのです。
そして、プリマドンナであるカルロッタが舞台のリハーサルをしているときにも、不可解な事件が起きてしまいます。急に舞台セットが壊れたのです。
事故がオペラ座の怪人の仕業だと怖れたカルロッタは、舞台に上がることを拒否するようになってしまいました。
そこで代役に抜擢されたのが、この物語のヒロインであるクリスティーヌ・ダーエです。彼女の天使のような歌声、圧倒的な歌唱力は全ての観客を虜にしました。
曲の簡単解説
ここで歌われる『Think Of Me』は多くの演者や歌手に歌われています。クリスティーヌの天使のような歌声や、圧倒的な歌唱力を表現しなければいけません。クリスティーヌ役の大きな見せ場と言っても良いでしょう。
歌詞には「思い出して」というフレーズが多く登場し、ラウルが幼馴染のクリスティーヌを思い出すきっかけになる歌でもあります。
彼女は「私には音楽の先生がいて、その人が私をここまで歌えるようにしてくれた」と言いますが、その話を信じる者は居ませんでした。
彼女の歌声を、オペラ座のパトロンであるラウル・シャニュイ子爵も聴いていました。
実は彼はクリスティーヌの幼馴染で、舞台に上がる彼女の姿を見て、幼いときの二人のことを思い出していたのです。
すぐにクリスティーヌに会いに行き、二人は再会を喜ぶのと同時に想いを通わせました。彼女もまた、ラウルを愛し始めます。
しかしそんな二人の様子を、オペラ座の怪人 ファントムが見ていました。
彼こそがクリスティーヌの言う「音楽の先生」だったのです。そしてファントムは天使のような美しい歌声を引き出しただけではなく、彼女に恋をしていました。
そのため、突然現れたラウルに激しい怒りを覚えます。
オペラ座の地下へと連れ去られるクリスティーヌ
そしてファントムは鏡の中から現れて、クリスティーヌをオペラ座の地下にある自分の住処へと連れ去るのでした。
ずっと音楽の先生としてファントムに接していたクリスティーヌでしたが、姿を見たのは初めてでした。それでも「恐れはしない」と彼についていきます。
曲の簡単解説
このシーンで歌われる『The Phantom Of The Opera』は非常に有名です。オペラ座の怪人といえばこの曲と言っても過言ではありません。本作品に興味がある方は、絶対にチェックしていただきたいです。
一度聴いたら耳から離れないメロディで、ファントムとクリスティーヌの二重唱がとても印象的です。
曲の簡単解説
続いてファントムがクリスティーヌに歌う『The Music of the Night』も、このミュージカルの中で非常に大きな見せ場となっています。ファントムが胸に秘めた想いを歌に乗せて伝えます。
ファントムの顔には、生まれつき大きな痣がありました。火傷のようなその痣はとても醜く、それが原因で彼は表の世界に住むことができず、このオペラ座の地下で幽霊のように生きているのです。
そしてクリスティーヌの前でも白い仮面で顔を隠しているのですが、彼女はその仮面を取ってしまいます。
仮面が外れて、愛するクリスティーヌの前で醜い痣を露出してしまったファントム。
羞恥心は怒りに変わり、彼女に対して激しく怒りをぶつけてしまいました。
恐ろしい素顔を見たと同時に、怒りをぶつけられたクリスティーヌは酷く怯えてしまいます。
オペラ座に「クリスティーヌを主役にしろ」と脅迫状が届く
一方、オペラ座ではクリスティーヌが行方不明だと大騒ぎになっていました。
主役が居なくなって困った支配人たちは、元々プリマドンナであったカルロッタを何とか宥め、もう一度舞台に上げようとします。
そこでオペラ座の怪人から、様々な要求が書かれた脅迫状が届くのでした。
まず、主役はカルロッタではなくクリスティーヌにすること。自分(オペラ座の怪人)に給料を支払うこと、5番のボックス席を空けておくことなどを要求しました。
しかし、これらの要求が叶えられることはなく、カルロッタ主役のオペラが幕を上げます。
そしてオペラの公演中、オペラ座の怪人が現れてしまいます。彼は要求が何一つ叶えられなかったことに激怒し、舞台の最中であるにも関わらずカルロッタを殺してしまいました。
愛し合うクリスティーヌとラウル 恋に胸を痛めたオペラ座の怪人の暴走
混乱するオペラ座から逃げたクリスティーヌとラウルは、屋上で強く抱き締め合いました。
ラウルが彼女を守ると約束して、二人は接吻を交わしますが、その様子をファントムが見ていました。
これまでクリスティーヌの為に影で動いていたファントムは絶望します。そう。歌姫カルロッタに起こった悲劇は全て、ファントムの仕業でした。
カルロッタが舞台に立ったとき、セットを壊して事故を起こしたのも彼でした。その代役としてクリスティーヌが主役の座を射止めたのも、言ってしまえば彼のおかげなのです。
ファントムは悲しみのまま暴走してしまい、オペラ座のシャンデリアを落下させます。
半年後、仮面舞踏会に現れたオペラ座の怪人
その半年後、オペラ座では仮面舞踏会が行われていました。華やかなその場に、またしてもオペラ座の怪人が現れます。
オペラ座の怪人はまた要求を出しました。
自身が作曲したオペラ作品『ドン・ファンの勝利』を上演し、その主役をクリスティーヌにしろと言うのです。
もし言う通りにしなければ、またオペラ座に悲劇が起こるぞ…そう忠告した上に、クリスティーヌがラウルからもらった婚約指輪を奪って去ってしまいました。
またもや連れ去られるクリスティーヌ
そしてオペラ『ドン・ファンの勝利』がクリスティーヌ主演で上演されることになるのです。
一見オペラ座の怪人からの要求を叶えているように見えますが、このオペラの上演は彼を捕まえる為にラウル達が仕組んだ罠でした。
そしてクリスティーヌの相手役ですが、実は舞台裏で殺されていて、ファントムにすり替わっていました。
「彼」であることに気付いたクリスティーヌは、舞台の上でその仮面を外します。
たちまち混乱に陥るオペラ座。
ファントムは混乱の中、クリスティーヌを連れて地下の住処へと逃げ去ります。
オペラ座の怪人とクリスティーヌの結末
二人きりになると、ファントムはクリスティーヌにウェディングドレスを着て欲しいと頼み、自分の人生について話します。生まれたときから顔に痣があり、母にも忌み嫌われた。自分は呪われた運命だと…。
それを聞いたクリスティーヌは「あなたが醜いのは顔じゃない。醜いのは心よ」と返します。
そして、連れ去られたクリスティーヌを助けに、ラウルがやって来ます。しかしファントムに捕らえられ、縄で縛られてしまいました。
怪人はラウルを人質にして、クリスティーヌに選択を迫ります。
自分を嫌えばラウルを殺す。それが嫌なら、自分を愛してくれと。
クリスティーヌはそっとファントムに歩み寄り、「あなたは絶望に生きたのね」と憐れみの心でキスをします。
キスを受けたファントムは涙を流して、ラウルを解放します。そして「ここであったことは全て忘れてくれ」と、二人を逃しました。
クリスティーヌも涙を流しながら、ラウルと共にオペラ座の怪人の元を去って行きました。
そしてその後、オペラ座の怪人の姿を見た者は居ません。彼に関する不可解な噂も、時と共に忘れられていきました。
クリスティーヌは彼が居た場所で、白い仮面と猿のオルゴールを見つけました。
そのオルゴールは、冒頭の1905年のオペラ座に出てきたあの猿のオルゴールでした。老人になり、車椅子が必要になったラウルの手に渡ることになるのです。
まとめ
今回は、ミュージカル『オペラ座の怪人』についてのあらすじと曲を簡単に解説しました。
簡単にあらすじを見ただけでも、とても悲しいファントムの人生が伝わったのではないでしょうか?
劇団四季では何度も公演が行われていて、劇中では多数の有名な曲が歌われます。曲を聴いているだけでも世界観に惹き込まれそうになるほど、素晴らしい作品だと思います。
ミュージカル初心者の方は、ぜひ『オペラ座の怪人』をチェックしてみてはいかがでしょうか?
きっとミュージカルの魅力の虜になるでしょう。
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