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【日本における全体主義と個人主義】童話スイミーの危険性とは?〈ドイツの語学学校で気づいたこと〉

【日本における全体主義と個人主義】童話スイミーの危険性とは?〈ドイツの語学学校で気づいたこと〉

Willkommen!! どうも、Torayoshi(@moritora810)です。

昨日ついにドイツ語の夏コースが終わりました。これで少し時間ができるのでアルバイトしたりブログ書いたりできたらと思っています。

今日はそんなドイツ語の授業の中で勉強しているとき、全体主義と個人主義について考えることがあったので思考をアウトプットしたいと思います。

全体主義と個人主義について

まず「全体主義」についてです。全体主義の基本的な考え方は、個人は全体に従属するべきであるということです。

その中でも特筆すべき思想は、個人の利益よりも全体の利益を優先するという点です。日本の会社の殆どはこの概念によって成り立っています。会社(全体)として成果・利益をあげることが、個人の様々な事情(例えば私生活とのバランスや労働時間)より優勢されるという考え方です。

次に「個人主義」についてです。個人主義は共同体や民族、社会において個人の尊厳を重要視して、その権利や義務、責任について考えていく思想です。

ここで注意したいのが、個人主義は利己主義とは異なります。個人主義では、個人の私生活の充実であったり、相互理解や相互尊重、個人の意見を表明する権利、男女の平等や自由意志に大きな重きを置いています

また、個人主義はそれと紐付けられて、各個人の所有物が自分のものであるという概念があるので、個人によって所有物を管理したり処分したりすることができます。

日本の全体主義の現状について考える。

まず押さえておきたいのは、日本はずっと昔から全体主義の国です。民族主義と言ってもいいと思います。「和の国・日本」と言うぐらいですから、昔から調和や全体のまとまりを大切にしてきました。

というのも、そこには島国であるという地理的な理由があるように思います。たとえばヨーロッパだと喧嘩したら隣の国でもなんでも、陸続きなのでどこへでも逃げられますが、日本は海に囲まれているので逃げ場がありません。そんなわけで、日本では村社会でみんな仲良くやっていかないと(建前でも)しょうがなかったわけです。

さて、それでは具体的に日本の全体主義はどのように存在してきたのでしょうか。少し例をみていきましょう。

まず代表的なのが第二次世界大戦中の日本です。「お国の為」ということで、行きたくもない戦争に行ったり、見送るときも万歳したりしました。もちろん、この中には戦争に行きたくない人、反対の人、家族を戦争に行かせたくない人がいました。しかし、全体主義ですからそうせざるを得なかったわけです。「個人の利益よりも国の利益が優先される」というような全体主義です。

戦後はどうでしょうか。実は戦後も日本には同様に全体主義があったと私は思います。日本の高度経済成長期は、「日本を復興させるため」に日本社会全体が頑張りました。具体的には沢山の会社や人々が力を合わせて頑張ったわけです。

そこには共同体意識が存在し、そこで働く個人が一生懸命働いたからこそなし得たものであると思います。そしてその人たちは個人の利益というよりは、他人のため、会社やその共同体のため、日本のため、国をまた立て直そう!と頑張ったからなし得たと思います。

そんな流れを引き継いでいる日本は依然として、個人(社員)は会社に尽くすべきだ」という概念があります。他にも例を挙げると、日本は2011年に東日本大震災を経験しました。その後、誰もが東北の為にとか、福島の為にというスローガンで復興を後押ししました。そしてその力は本当に大きなもので、義援金なんかもめちゃくちゃ集まるわけです。

つまるところ、色々な国の人と話してきて私が思ったのは、日本人は団結することができる民族ですし団結するのが好きな民族でもあると思います。それは今述べたようにときに素晴らしい結果を生むこともあります。しかし、個人が尊重されにくいことから、各種のハラスメントや、ブラック労働、個人の意志の尊重がされないといった、多くの問題を引き起こす原因にもなります。

スイミーを通して見る全体主義

話は変わって、先日ドイツ語の授業の中でスイミーが出てきました。この話を読んだのは、おそらく私が小学校高学年ぐらいのときではないでしょうか?確かにこの話を学校の授業で読んだのを覚えています。話の筋も大体覚えていました。

この話を読んでいた時に、クラスにいるロシア人のDimitry(ディミトリー)が私の考えてもいなかった発言をします。それはA先生とのこんな内容の会話です。(※直訳的に書いています。)

  • D:「これはまさにドイツ的な思想だ。」
  • A:「ドイツ的?というと・・・?」
  • おいら:「…?」
  • D:「ドイツのサッカーでも歌を聴いたことがある。みんなのために頑張ろうみたいな。この絵みたいになったら、人は考えなくなるだろうね。」
  • A:「確かにそうかもしれない。でもポジティブな面もあるでしょう。サッカーならチームワークがあるチームの方が強いし点を取れる。」
  • D:「確かに。だけど、ロシアはドイツと2回も戦争をした。ドイツはそういう考え方だったからあんな間違えを犯したんじゃないの?」
  • おいら:「ああ、私は理解しました。おそらく日本もそういう間違えをしました。」
  • A:「そうね。そういう側面があるのは事実ね・・・。」

という日本では聞けそうもないこの会話。結局、彼はその絵を見た瞬間に全体主義の危険性を察知しているわけです。

それに比べて私は、「あ、スイミーだ!懐かしい!」という子どものような感想を持っていました。しかしその話を聞いた私は自分の過去と関連して次のように考えます。

このスイミーという作品は確かに全体が集合して大きな力を持ってハッピーエンドになる話だけど、その影でデメリットもあるんじゃないのか?ということ。そして、この作品が日本で子どもの頃に教えられてるってもしかしてそういったある種の洗脳的というか、もしかすると偏った教育なのでは…?

ということです。私は正直怖いと思いました。

日本では子ども時代から、「みんなで協力するのはいいことだ」、「みんなは1人のために、1人はみんなのために」と言って色々な行事ごとをします。基本的に日本では団結することや力を合わせることは、良いことで推奨されることであると学びます。しかしそこには基本的に個人の尊重はありません。

ヨーロッパはチームワークをしていたとしても、個人がやりたくなければやらなくていいというような文化と風習があります(もちろん、権利を行使するなら責任も生じるのですが。)

とにかく、この側面なくして、全体主義があたかも良質な側面しかないような意味合いで教育が行われているのは危険なことだろうと感じたのです。

しかし、同時にやはり全体主義のプラスの面があることもここで改めて強調しなければなりません。例えばさっきの話にでてきたように、サッカーなんかではチームプレーでうまくいくわけです。会社や企業もひとりでは全然意味がありません。協同することで大きな成果を生み出しています

それにもうひとつ全体主義と一緒に考えるべきだと思うのは、世界規模の問題についてです。たとえば、環境問題や貧困の問題、世界的に見る様々な問題は、地球・もしくは人類全体という全体主義で捉える必要があります。

そうなってくると、グローバルになった今日ではそういった「広義での全体主義」が必要であるのではないかと私は思います。

日本における全体主義の問題点

日本では会社のために頑張って頑張って頑張って、それで鬱になったり健康を損ねたり、ひどい場合では自ら命を絶つ人が沢山います。日本の自殺率は世界トップです。これは完全に全体主義の負の側面からきているのだと思います。個人よりも全体が優先された結果です。

というのも、日本は全体主義によるプレッシャーがめちゃくちゃ強い国なのです。

「女はこうあるべき」「男はこうあるべき」とか、「みんな頑張ってるからお前も頑張れ」とか、そういう圧力も日本社会における全体主義からきているのだと思います。

言い換えると、日本は全体(社会)に調和するために頑張らないといけないという強迫観念が非常に強いのだと思います。問題点は、その価値観があたかも個人の幸福と結びついているかのように迫ってくることです。

しかし、実際には自分で考えて見つけた出した幸福とは似て非なるものですので、そんなことで満たされるということは到底ありません。全体に同調したところで幸せになれるというのは幻想です。それよりも、私は個人の幸福を追求した方が効果的で実践的だと思います。

解決策はあるのか

ドイツ社会では短い労働時間であっても高い生産性を実現しています。それに比べて日本の時間当たりの生産性は先進国の中で最低です。ドイツでは残業しないですし、プライベートの充実に重きを置いています。

私はこの日本の現状改善する方法のひとつが、この個人の尊重の権利拡大であろうと考えています。これを国や会社にやって貰うとか、そういうやり方ではなかなか難しいです。

というのも、資本主義社会において上に立つ人からすると、個人の権利や尊厳なんかは邪魔なだけであって、何も考えない人を使う方が簡単だからです。ということは、我々にできることは各個人が権利意識を高くする以外に方法がないです。

権利が害されているのを黙っていては何も変えることができません。そして、現状において自分の権利が侵されていると感じたら戦わなくてはいけません。そうすることで自分の所属する会社や国がより良くなっていき、なによりも自分自身に開けた未来がおとずれるのではないでしょうか。

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