クラシック音楽はつまらない?良い演奏の条件を思考する
Willkommen!! どうも、Torayoshi(@moritora810)です。クラシック音楽はつまらないと思う人も多いと思います。今回はつまらないかどうかという点よりは、「どういう音楽が素敵か」というところを中心にお話したいと思います。
何が良いものなのか
いきなりですが、「良いもの、美しいもの」ってなんなんでしょうか。今回はもう少し具体的に音楽と関連させて、「良い演奏、質の高い演奏ってなんだろう」と考えたいと思います。
例えば、刺激的で飽きない音楽が人によっては「良いもの」かもしれません。眠たい人には「眠くなる音楽」が良いものです。しかし、こういった話になると結論は「人それぞれの好み」ということで終わってしまいます。
ですので、今回はこういった「聴く人にとっての良いもの」という視点ではなくて、「音楽そのものがどういう状態のとき良いものか」ということを考えたいと思います。
この問いは私が大学の3~4年生の頃から持っていた疑問です。というのも、音楽を勉強していく上で「何が質の高い音楽」で「何が良いものなのか」というのは必ず誰もが考えることだからです。
自分が演奏をする人の場合は、自分の演奏をどこに向かって推し進めていくのか、その明確な目標がなければそこに辿り着くことはできません。
この部分の哲学がないタイプで、人に求められるものを柔軟にやっていくタイプもいるのかもしれませんが、個人的には「自分はこういうものを求めている!」というのが明確にある方が私の性に合っています。そして私は音楽を勉強していく中で、大学院の最後の年に一応の結論を見つけました。
もちろん変わっていくかもしれませんが、なんとなく「こういうものが良いもの、良い演奏なのではないか」という条件を見つけたのです。続きを読む前に一考してみると面白いかもしれません。
①自然であること
私は音楽で一番重要なことは自然であることだと思います。しかしこれは音楽に限ったことではないのです。私は(というか多分ほとんどの人は)自然が美しいと感じます。
山とか森とか海とか川とか・・・。自然の中にいると心が安らぎます。他にも、自然な味付けの料理だったり、自然な振る舞いだったり、自然な人間関係だったり・・・。自然であることはとてもポジティブなことだと考えています。
それでは、「自然な音楽ってなに?」ということについて考えると、全く着色されていないとか、人の手を加えていないとか、もちろんそういう意味ではありません。
自然であるということは、ある意味で「その人にとって自然である」ということを意味します。そう思ったきっかけは、学部の頃歌を勉強していたときに、先生たちが指導として色々なことを言うわけですよね。そんな中で先生たちが「その人にとって自然なこと」を言っていると気付いたのです。
私は、その根底の部分は幼少期の体験や教育、あるいはキャリアによる経験によって培われるのではないかと考えていますが、とにかくその人の中で自然であれば筋の通ったひとつの演奏、作品を生み出すことができると思います。
そしてその部分が「才能、センス」と呼ばれる部分であると考えています。というのも人それぞれによって何が自然であるかは異なるわけです。その部分のセンスがある人ほど面白いものが生み出されるのではないかと考えています。
②調和(バランス)が取れているということ
これは昨日書いたブログの内容とも重複するかもしれません。(関連記事:幸福論と人間関係を音楽で思考する【バレンボイムの言葉から】)
もちろん、世の中には人工的なもので美しい物が沢山あります。建築物とかアート作品とか・・・。そういったものをずっと見ていくとある共通点が見えてきます。
それがこの条件、「調和(バランス)が取れているということ」だと思います。これはある意味で自然そのものの中にも含まれていると私は考えているのですが、考えを整理するために分けています。
具体的には、建築物の外観や彫刻なんかは周りの景色と調和するように設計されてるといったことです。音楽については言えば、瞬間瞬間でメロディが主張したり、和声が主張したり、リズムが主張したりと、様々な要素が喧嘩せずにバランスが取れていることだと思います。もちろん、意図的に喧嘩させて、それを解決させるということもありますがそれは美しい瞬間を引きたたさせる為のスキルとして使われているということです。
当然、そこには先ほども出てきたように「その人にとって自然である」という要素も入り込んできているのですが、調和を図る能力がある人は自分にとってだけではなくて、周りの物質や要素とどのようにすれば調和を保てるかを心得ているように思います。
結論
ということで素敵な演奏というのは、2つの要素を合体させた結果、「その人にとって自然な演奏で、音楽が調和している(バランスが取れている)演奏」ということになります。
クラシック音楽がつまらないと思う人は、そういったところにも目を向けて聴いてみるとおもしろい発見があるかもしれません。
それではまた次回!!Bis Bald~!!