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音楽大学へ行くメリット・デメリットまとめ【高校卒業後の進路】

音楽大学へ行くメリット・デメリットまとめ【高校卒業後の進路】

どうも、とらよし(@moritora810)です。私は東京にある東京音楽大学の声楽演奏家コースを卒業しました。東京音大は公立ではなく、私立の大学です。それからこうやって演奏活動をしたり、歌を教えたりと音楽の仕事をしているわけですが、今日は音大出身の私が日本の音楽大学に行くメリットとデメリットについて、一般大学へ行く場合と比較してお話ししたいと思います。

音楽大学へ進学するメリット

この記事を読んでいるあなたは、高校卒業後に音楽大学へ進学しようと考えているかもしれません。地方の人であれば、特に都心の音楽大学へ進学するとどういう状況になるのかなかなかイメージがつかみにくいと思います。

しかし、なんといっても嬉しいことは自分の好きな分野を学べるということです。一般大学との比較をされている方もいると思いますが、この記事が少しでも参考になると幸いです!

音楽の専門知識を学べる

音楽大学では音楽に特化したカリキュラムが組まれています。例えば和声(コード)の勉強や、ソルフェージュと呼ばれる音楽の基礎的なスキルを実践的に勉強したりします。

また音楽の歴史である「音楽史」といった授業もありますし、楽曲分析といった講義もあります。このような音楽に特化した授業を通すことによって、音楽の専門性が深まるのは言うまでもありません。

もちろん、世の中には適切な書籍が存在していますから、勉強しようと思えば独学でも勉強することは可能です。書籍はかなり良いアイディアで、なんなら自分の興味関心がある分野を深く学ぶことができます。ただ、学校で専門知識を持っている先生から学ぶことのメリットは、何が重要で何が歴史に大きな影響を与えたかなどを知ることができることです。また、自分の興味の無いこともある意味で勉強しなければいけませんが、それが自分の知識や経験の幅を広げるということにもつながります。レポートの提出があれば、それについて自分で調べたりすることが結果的に専門性の向上にもつながります。

同期の音楽仲間に出会える

音大に行くことのメリットは、同年代の仲間に出会えることです。私は経験的に述べるとこれが最も大切だと思いました。音楽は基本的にアンサンブルを行います。そのため一緒に音楽をする仲間の存在は非常に重要です。

一般大学でも、もちろん音楽に興味がある人はいますか、プロになろうと思う人はかなり少ないと思います。そういった視点でみると、将来的に音楽のプロとして食べていきたいのであれば一般大学よりも音大の方が同じ道に進む仲間が多いので有利な面があるかもしれません。

ただ安心して欲しいのは、一般の大学を出ても情熱がある人はちゃんと卒業後にその人たちと交わるようにできています。ですので、音大を卒業していなくてもプロとして食べていくのは可能です。特に今はYoutubeなどの媒体も進化しているので、昔のように絶対に音大を出ないといけない!ということはありません。

キャリアになる

音楽大学を卒業しているということは、音楽の分野においてある程度の社会的な信頼を得られます。 また実際に卒業した時は音楽の専門性が知らずの知らずのうちに付いているので、そういった意味でも音楽大学を卒業することには意味があります。

もし更に大学院の修士や博士課程へと進む道を選ぶのであれば、尚更音楽大学を出ていることはプラスになるでしょう。音大を卒業すると「音楽」の学士がもらえるので、それ以降も音楽の道で進学を目指している場合は必須と言えます。これは国内でも国外でも同様です。

音楽大学へ進学するデメリット

音楽大学へ進学するにはいくつかのデメリットもあります。何事にもメリット・デメリットはありますから、両者を比較して検討することが重要です。

学費が高い

音楽大学と一般大学を比較したときのデメリットは、とにかく学費が高いということです。公立であれば東京藝術大学で年間80万円ほどですが、私立の音楽大学であれば200~240万円ほど費用がかかります。これは一般の大学と比べるとやはり高い学費になります。

もし上京して一人ぐらいするのであれば、これにプラスして生活費が必要です。もちろん、アルバイトなどをすることもできますが、あまりバイトをしすぎても音楽の勉強ができなくて本末転倒になるので、アルバイトからの収益は月5万円前後でしょう。

都内であれば家賃や光熱費、食費、交際費、交通費などを含めて、少なく見積もっても月/10万は必要なのでそのあたりも考慮に入れる必要があります。私の場合は地方からの上京だったので、さらに帰省などに伴う交通費もバカになりませんでした。東京⇔福岡をバスで14時間かけて移動したときは、流石に疲れましたね!笑

現実的な金額としては年間で学費と生活費、その他の交際費や楽譜代などで350万円程度はかかると考えられます。もし高校生の方で進学を検討してる方は、このあたりを必ず両親に相談しましょう!

どちらとも言えないこと

就職について

音楽大学に進んでから就職をしようとした時、就職先はある程度は限られます。しかし音楽というのはどの分野にもつながる側面があります。そのため就職が不利になるというわけではありません。

しかし例えば、役人や官僚になりたいとかだと、東京大学や京都大学といったキャリア的な大学でしか取り扱わない求人もありますから、そういったところを就職先として選びたい場合には難しくなると思います。

ちなみに私の知り合いはNHKだったり、TOYOTAだったり、そういった関係のないところに就職した人もいますし、YAMAHAやKAWAIのようなところに行った人もいます。どちらにしても、例えば法学部を出たから弁護士にならないといけないわけではないと同じで、就職しようと思えば就職先はあるということをお伝えできればと思います。

どういう先生に当たるかが重要

音楽大学のレッスンは基本的にマンツーマンのレッスンが毎週行われます。この時、素敵な先生に師事できれば成長が見込めるのですが、もしやばい先生に当たってしまった場合には逆に変になったり歌が楽しくなくなるということが考えられます。

残念ながら音楽大学の先生は皆ちゃんとしているかと言うとそうではありません。ひどい先生も中にはいますから、その辺りは十分な注意が必要です。可能であれば、各音大の夏期講習や冬期講習といったものに参加して、先生と直接会うことが大切です。人間なので合う合わないがあるのは自然なことです。

まとめ

今回は日本の音楽大学へ行くメリットとデメリットについてでした。もし高校卒業後の進路で悩んでいる方がいれば、今回の情報を参考に色々検討してみてください。

またもしクラシック音楽を本気で学びたいのであれば、大学進学で海外へ行くという選択肢もあります。

個人によって周辺環境や目標が異なると思うので、情報を集めて身近な人に相談をしてみてください!とくに親や兄弟、友人、学校の先生などとにかく色々な人の話を聞くのが大切です。ですがもちろん、最後はあなた自身で決めましょう!ファイトです~!

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